吹矢道
吹矢道とは、正柳館総合武道「総拳道」、「忍術」にある武器術内の「吹矢術」を体系化したもので、的当てや健康法とは異なり、武術としての吹矢を追求するものです。
あくまで武器としての吹矢であり、矢を撃つ技だけにとどまらず、筒自体を使った打突技、関節逆技、護身技等、矢から筒までを巧に使い分ける武術となります。

※武術としての吹矢のため、人に向けての技も多々あり、健康法を目的としたスポーツ、レクリエーション系の吹矢とは性質が異なりますので、健康系吹矢との混合は避けてください。

★ 技 ★ ◆吹き方◆
1,矢を装填 2,鼻から息を大きく吸って腹に空気を溜め
3,溜めた空気が漏れない様に筒先全体をくわえ、腹の
 空気を一気に吐き出して吹く。
                ※瞬間腹式呼吸法で吹く
◆吹くタイミング◆

・基本/ゆっくり一本一本吹く

・早吹き/連続装填して早く吹く

・乱れ吹き/
  早遅違うタイミングでの吹

・移動吹き/左右、前後と移動しな
      がら矢を装填して吹く 

◆姿勢◆
・基本(左)/基本的な姿勢で、まずこの姿勢で正しく吹けるようにする
・座吹き(中央)/座った姿勢での吹き方
・寝吹き/横になった姿勢での吹き方

◆筒との併用技◆
吹矢道では、矢を放つ技だけでは無く、筒を使った技も併用するのが特徴で、敵の武器での攻撃に対して打突技で対すしたり、筒をつかまれた場合の抜き技、身体自体を拘束された場合の護身技から、筒を巧に使っての関節技、投げ技、固め技まで、多くの技があり、吹矢が一本あれば、あらゆる場面に対処できます。
打突技
筒を使って打ったり突いたりする技で、対刃物に対する技を初め、各種武器に対する技、護身技等、多種
抜き技
筒をつかまれたり、筒を持っている手をつかまれたりした場合の抜き技で、テコの原理を応用した画期的な技が多数
投げ関節技
筒をつかまれたりした場合、その筒を巧に利用しての関節技や投げ技で、力学を応用しているので、小さい力でも技をかけることができます。
さらに、連行、固め技なども
護身技
胸倉をつかまれたり首をしめられたり、羽交い締めにされたりした場合の護身技の数々。
そのまま現代社会の護身術として使えます。
◆吹矢道の型◆以上の基本技に合わせて、「型」で学びます

◎離脱の型「つかまれた状態を解いての型  四本」
      襟取・片手取・両手取・棒尻取

◎接近の型「打突技との併用型  四本」
      正面打・振上打・落突・踵返

◎不吹の型「武器に対する型  四本」
      絞倒・極倒・弾倒・掛倒


★用具★
吹矢道では、武器術・隠武器術で伝承されている材料を使ったものを初め、練習用に安全に開発された用具等を使用します。
◆筒◆
筒は伝承材料の竹材で、長さは40cm前後、内径は13mm前後のものを使います。
自然の竹を使っていますので、材料により寸法には多少の誤差が生じます。
材料や用途により以下の3種類を使います。
1)吹矢道筒/
竹の節間が長く、節を間に入れなくても良い「女竹」を使用した筒で、吹矢道では基本的にこの筒を使用しますが、材料の入手選別がなかなか困難なのが難点。
2)節筒/
比較的材料の入手が容易な晒竹を使用した筒ですが、節間が短いため間に節が入ってしまい、この節を貫通させているため、貫通部分がなめらかでなく、矢の飛びが若干不安定になるのが難点。
しかし丈夫で、筒を使っての技には最適。
3)忍者筒/
1と同じく女竹を使用していますが、外見上「笛」として作ってあり、忍術の隠し吹矢として使用されたものです。
昔は中に和紙筒を入れて、穴の部分から空気が漏れないようにして吹矢として使用しましたが、和紙では連続使用に弱いので、吹矢道では樹脂系筒を中に忍ばせています。
      ※笛としての機能は使えません。あくまでカムフラージュ用です

◆矢◆
1)硬式矢
伝承により、和紙を水で練り紙粘土状にしたものを円錐状にし、そこに針を付けたものを使います。(会員のみの使用)
実際は針先に毒を塗って使用し一回使い切り(全長約8cm)

2)軟式矢(練習用矢)
本物の硬式矢は、複数回の練習には耐えられないので、練習用に丈夫な樹脂フイルム製の本体に、対人練習でも安全な発泡ゴムを先端に付けた矢で練習します。
ゴムの先端にはマジックテープが付いており、的にくっ付く仕組で、安全に練習ができます(全長約10cm)


◆的◆
●ゼッケン的●軟式矢用
対人の型練習や、実戦練習をする時に使用。実際に動きのある人に対する撃ちができるため実戦練習に最適
※対人練習時はゴーグル等を使用して安全対策をとります
●軟式矢用的●
マシックテープ式の矢がくっつく的。
安全に練習することができます。

サイズ約30cm×30cm
●硬式矢用的●
矢の負担を和らげるため
発泡スチロールに的紙を
張ったものを使用します。
サイズ約30cm×30cm
●人型的●軟式矢用
スポーツ手裏剣協会の人型的を使用し、軟式矢で実戦練習を行います。

◆矢 筒◆
矢を入れるケースで、長さ約15cm、直径約3cmの竹筒に、約90cmの腰部へくくり付け用の紐が付けたもの。矢は三本収納可能。
ただの矢入れではなく、柳沢流護身術の紐付寸棒としての技が使え、護身術、捕縛術ができる。
技は、2段以上の者に伝授される。
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●昇段と資格●
   段 規 定 以下の基準で昇段規定が設けられています
段位
内容
初段 ●基本の各種吹きで的内へ三本入れる(3m) ●筒打突技基本(基本・相対・連攻防 等)
●筒をつかまれた場合のくずし、抜き技 ●吹矢道型(離脱の型・接近の型)
二段 ●基本各種吹きで一並び(ビンゴ)を作る(3m・三本の矢)
●吹いてからの打突、打突してからの吹き等  ●筒による投げ、逆技 
●抜き、投げ技からの吹き 
●吹矢道型(不吹の型)
三段 ●基本各種吹きで5mの距離から的内へ入れる
●連続吹き(早連続吹き・前後的、左右的、対人的等)
●打突、投げ、逆技等から指定的内へ吹く
●吹矢道の型
四段 ●初段から三段までの総復習
●吹矢道型の応用研究
五段以上 ●指導経験・各種実績による
指導員規定指導員は以下に分類され、規定の実力に達し、所定の申請をすれば授与されます
指導員 2段以上の実力を有する者。(18歳以上)
師範代 3段以上の実力を有する者。(18歳以上)
師 範 4段以上の実力を有し、師範代経験1年以上の者。(25歳以上)

体験講習 一回体験、各種講習会は正柳館本部道場にて随時実施しています
                    ※出張、出前講習会も実施中!!

※詳細は事務局までお問合せ下さい  03-3867-5754  
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